「ノクターン」というと、まず思い浮かべるのはショパン。
特にノクターン第2番 op.9-2は、クラシックに興味のない人でも知っているほど有名ですね。
しかし「ノクターン」という作品を作ったのはショパンだけではありません。
この記事では、いろんな音楽家たちのノクターン(夜想曲)をご紹介したいと思います。


ジョン・フィールド:全18曲
ショパンより28歳年上の、アイルランド出身のピアニスト、ジョン・フィールド(1782-1837年)。
ショパンはこのフィールドのノクターンに感化を受けて、自身もノクターンというジャンルの音楽を作曲したというのは有名な話。
フィールドが活躍した19世紀初頭は、ピアノが著しく発展した時代でした。
フィールドは音をなめらかに伸ばせるようになったピアノの特性を生かし、「ノクターン」という新しいジャンルのピアノ曲を誕生させました。
それゆえ、ノクターンの創始者と言われています。
フィールドの「ノクターン」の曲数は諸説あり、上のリンクの18曲以外に、以下の2曲もフィールドのノクターンとして言われることもあります。
リスト :「愛の夢」3つのノクターン
ハンガリー出身のリスト(1811-1886年)。
「愛の夢 第3番」はクラシックに詳しくない人でも知っているような有名な曲ですが、第3番というからには1番と2番もあります。
もともとは
- 第1番「高貴な愛」
- 第2番「私は死んだ」
- 第3番「おお、愛しうる限り愛せ」
という3つの歌曲として作曲されていたのですが、リスト自身によってピアノ曲へと編曲され、「3つの夜想曲」という副題が付けられています。
以下のリンクは、クラシック界の巨匠ダニエル・バレンボイムによる演奏です。
第1番
第2番
第3番
ドビュッシー:ピアノのノクターンと管弦楽のノクターン
印象派音楽の代表ともいえるドビュッシー(1862-1918年)。
輪郭のはっきりしない絵画のような、美しくも不思議な世界観を生み出す彼の音楽は、心の中のあらゆる隙間に入り込んでくるような魅力があります。
そんなドビュッシーのノクターンは、
ピアノのためのノクターンが1曲と、
「雲」「祭」「シレーヌ」の3曲からなる管弦楽のためのノクターンがあります。
ピアノのためのノクターン
管弦楽のためのノクターン
ベルリンフィルによる演奏
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
サティ:5つのノクターン
ドビュッシーやラヴェルに影響を与えたといわれる、フランスの作曲家、エリック・サティ(1866-1925年)。
とにかく変人・奇人として有名なサティですが、なんと“BGM”の概念を生み出したともいえる人です。
そんなサティのノクターンは1919年に作曲されました。以下のような副題が付けられています。
- 第1曲 やさしく、しずかに
- 第2曲 単純に
- 第3曲 やや動きをもって
- 第4曲 神秘的にやさしく
- 第5曲
以下のリンクは、フランス音楽の巨匠パスカル・ロジェの演奏です。
フォーレ:全13曲
近代フランスの作曲家フォーレ(1845-1924年)。
フランスの作曲家らしい小洒落た感がありつつも、複雑で情熱的な旋律に魅了されます。
そんなフォーレののノクターンは全13曲。
ノクターン第1番が作曲されたのはフォーレが30歳くらいの時。
最後の第13番が作曲されたのは79歳で亡くなる3年前。
つまり、フォーレはその創作期全体にわたってノクターンを作曲しています。
初期の作品と後期の作品を聴き比べてみるのもおすすめです。
オーギュスト・フランショーム:3つのノクターン
オーギュスト・フランショームは、1800年代の著名なチェリストです。
ショパンやメンデルスゾーンと仲が良く、ショパンが生涯最後に作曲したチェロソナタは、このフランショームに献呈されています。
そんなチェリストが作曲したノクターンは、もちろんチェロのノクターンです。
フランツ・ドップラーのノクターン
「ハンガリー田園幻想曲」で有名な、名フルーティストのドップラーによるノクターン。
もちろん、フルートが入っています。
フルート、バイオリン、チェロ、ピアノ
もしくは
フルート、バイオリン、ホルン、ピアノで演奏するそうです。
どこかにハンガリー田園幻想曲を感じさせるような、ドップラーらしい作品です。
ハンガリー田園幻想曲↓
まとめ
この記事では筆者の独断と偏見で選んだ、ショパン以外のノクターンをいくつかご紹介しました。
ここに挙げた以外にも、プーランクやスクリャービンなどたくさんの作曲家がノクターン(夜想曲)を作曲しています。
ぜひいろんなノクターンを聴いてみてください!